相手に【YES】と言わせる 「影響力の武器」第三版 要約解説

スキル、ビジネス

欲しくもないのに買ってしまった。

そんな経験あなたはないだろうか。

影響力の武器とは、一言でいうと「承諾の心理」のことが書いており、
どのような心理学的な原理が相手の要求を受け入れる傾向に
影響を受けているのかを解説した本
です。

相手にいかに「YES」と言わせるか、首を縦に振るように仕向ける方法が書いてある本。

それでは「影響力の武器」の解説紹介をしていきます。

第一章 影響力の武器「コントラストの原理」

人間の知覚にはコントラストの原理というものが働いており、
順番に提示されるものの差異を私たちがどのように認めるかに影響を与えます。

簡単に言うと私たちは二番目に提示されるものが最初に提示されるものと
かなり異なっている場合、それが実際以上に最初のものと異なっていると考えてしまう傾向があるのです。

わかりやすく言うと、
お店などの店員さんはほんとに売りたいものを最後に見せるのです。
ほんとに売りたい物より少し古かったり、少し性能が悪いものを提示し最後に売りたいものを見せる。
そうすればほんとに売りたいものがよく見えます。これがコントラストの原理です。

第二章 返報性「ギブ・アンド・テイク」

返報性とは、「他人がこちらに何らしかの恩恵を施したら、
自分は似たような形で、そのお返しをしなくてはならないという」ルール。

身近なたとえでいうと、スーパーなどの試食です。
食べてしまったし、一袋だけ買っていこうかなとなります。
これが返報性です。

さらに、先ほどの「コントラストの原理」と「返報性」をかけ合せることもあります。

例えば、人からお金を借りたいとします。その時は初めに少し大きめの額を要求し、
最初の要求は断られることを想定しつつ
、2回目の要求で本当に貸してほしい金額を提示し、

お金を借りれる可能性を高めます。これが「コントラストの原理」です。

それにプラスして、お金を借りたい側は本当は10万円借りたかったが、
そこを譲歩して「5万円を貸して欲しい」と切り替えることにします。
すると、お金を貸す側も譲歩しないといけないという義務が生じ、お互いに譲歩するという
「返報性のルール」が発動し、お金が借りれる可能性を高めてくれるのです

 

第三章 コミットメントと一貫性

「コミットメントと一貫性」とは、一言で言えば、
それは自分がすでにしてしまったことと
一貫していたい(一貫していると他者から見てもらいたい)という欲求です。

一回決定を下したり、ある立場を取る(コミットする)と、
自分の内からも外からも、そのコミットメントと一貫した行動をとるようになります。

たとえば、車が買いたくて、いくつかの店舗をまわっているお客様に対して、営業マンは「コミットメントと一貫性」を利用し、「うちは競合店より価格が40万安いですよ!」と営業をかけてきます。

同じ車で、価格が40万円も安いなら当然「この店舗で車を買おう!」となりますよね。そして契約(コミットメント)し、合わせてお客様には車の試乗もしてもらいます。


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しかし、それだけでは終わりません。
実は契約した金額の中に、ナビ代やETCなどの機械が付いていないことが発覚し(お店側がわざとする)、追加で40万円いることがわかりました。
40万円がプラスされれば、競合店と同じ価格になりますが、
すでに契約というコミットメントしているので、今のお店に追加でお金を払うことになるのです。

第四章 社会的証明

社会的証明とは、特定の状況で、
ある行動を遂行する人が多いほど、人はそれが正しい行動だと判断します。

他の人がある行動をしている人が多ければ、その行動が正しいと認識するのです。

たとえば、人気の飲食店では、長蛇の列が出来ていれば、
「流行っている店だから、おいしいに決まってる!」と思い、行きたくなりますよね。
これも味がおいしいか知らないのに長蛇の列が、店の質の高さを証明しているものになります。

第五章 好意

人は自分が好意を感じている知人に対してイエスという傾向がある。

好意に影響する要因の一つは、「身体的魅力」です。
わかりやすくいうと、女性であれば、イケメンには好感が高いですし、
男性であれば、綺麗でかわいい人に好感が高い傾向があります。

二つ目の要因は、「類似性」です。類似性はそのままの意味で、自分と似た人に好意を感じ、物事を深く考えずイエスと言ってします傾向にあります。

三つ目の要因は、「称賛」です。あまりにも露骨すぎるのはマイナスになりますが、
お世辞は一般に好意を高めることができます。

 

第六章 権威

権威者に服従すれば報われる場合が多いと知った途端、
私たちは、自動的な服従の利便性に頼るようになる。

資格をもった人がその専門性ある立場から助言をくれたら、疑いなく信じてしまいます。私よりも専門家の方が知識を有しており、経験もあり、最新の情報をもっていることは間違いないです。素人では判断のつかないことも専門家の意見であればそれが安心材料となり判断材料になります。

第七章 希少性

手にはいりにくくなるとその機会がより貴重なものに思えてくる。

例えばよく、「数量限定」や「もういつ手に入るかわからない」など、
消費者に希少性を信じ込ませ、売りつけてくる「数量限定戦術」がよく使われています。
人は失うこと、手に入ったはずなのに、二度と手に入らなくなるということほど落胆することはありません。そしてその瞬間さらにほしくなるという衝動も置きます。

また、「販売員が提示する価格は今この場だけのもので、店を出たら最後、もうこの額は適用されなくなるよ」という「最終期限戦術」というのもあります。

まとめ

今回紹介した、「影響力の武器」を知っておくことで、「それは本当に正しい行動なのか」または「心理的に人に動かされているのか」を見抜くことができるようになります。

営業の人と話すときには、ただ聞いて反応するのでは無く、冷静に話しを聞いて

自分で考えてみてもいいと思います。

少し長くなりましたが読んでくれてありがとうございます。

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